10月26日 こぴっとは水素のはなし
水素を燃料電池にするとは、水素と酸素の化学反応で電気を発生させることです。水素と酸素の化学反応は、水を分解する逆の反応です。 水素を燃料電池にするためには、まず水素と酸素を供給する必要があります。水素は、化石燃料から生成したり、太陽光や風力などの再生可能エネルギーから生成したりすることができます。酸素は、空気中に含まれています。 水素と酸素を供給したら、燃料電池に送ります。燃料電池には、マイナス極とプラス極があり、水素はマイナス極、酸素はプラス極に供給されます。 マイナス極では、水素が水素イオン(H+)と電子(e-)に分離します。水素イオンは、電解質を通り抜けてプラス極側に移動します。電子は、電流として外部回路からプラス極側に流れていきます。 プラス極では、外部回路を通ってきた電子が酸素と結合して酸素イオン(O2-)となり、流れてきた水素イオンと結合して水(H2O)が作られます。 この化学反応によって、電気と熱が発生します。発生した電気は、外部回路を通して利用することができます。 水素を燃料電池にするメリットは、以下のとおりです。 燃焼によるCO2排出がないため、環境に優しい。 燃焼による熱も発生するため、発電効率が高い。 水素はさまざまな方法で生成できるため、エネルギー源として安定している。 水素を燃料電池にするデメリットは、以下のとおりです。 水素の製造や貯蔵にコストがかかる。 水素は爆発性があるため、安全に扱う必要がある。 水素は、次世代のエネルギーとして期待されているものの、まだ課題も残されています。しかし、技術の進歩により、これらの課題が解決されれば、水素は広く普及する可能性を秘めています。 水素を燃料電池にする方法は、大きく分けて以下の2つがあります。 固体高分子型燃料電池(PEMFC) PEMFCは、電解質に固体高分子膜を使用する燃料電池です。軽量で小型化しやすいため、携帯機器や車載用などに適しています。 固体酸化物型燃料電池(SOFC) SOFCは、電解質に固体酸化物膜を使用する燃料電池です。高温で動作するため、発電効率が高いというメリットがあります。 水素を燃料電池にする技術は、今後もさらに進歩していくことが期待されています。